みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。
ショパンはこの曲を芸術作品としてではなく、練習曲として作曲したのです。ピアニストとしてのテクニックを習得するために作曲されたのであって、音楽観賞専用の曲ではないのです。
ただショパンの練習曲は“プロの演奏家のための練習曲”でもあるので、ある程度公の場での演奏は考慮していると思われます。ショパンは練習曲をただのテクニックの習得の曲ではなく、美しく芸術的な作品へと価値を高めているのです。
ピアニストとして必要な身体的なテクニックだけではなく、もっと奥深くにある音楽的な感覚・感情・旋律の美しさまでも練習曲の要素として含まれていたのかもしれませんね。
なぜ「別れの曲」という愛称で知られているかというと、1934年のドイツ映画の邦題名『別れの曲』でこの曲が主題となり物語が展開しており、日本人に強く印象付いたということが理由とされています。
別れの曲はショパン本人もこの透明感のある出来栄えに自信を持った一曲だったようです。
冒頭の旋律は特に有名で、誰もが一度は聴いたことがあると思います。長調なのに哀しいこの曲は、ショパンの持ち味を最大限に発揮されたピアノ曲であると言えるでしょう。
それではまた。
阿加井秀樹